不動産鑑定

「雑種地」という土地

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先日のブログで、「雑種地(雑地)」について書きましたが、面白かったという反応があったので、もう少し掘り下げてみたいと思います。
「雑種地」とは、不動産登記法第3条で挙げられている地目のどれにも該当しない土地つまり「宅地」「山林」「原野」「田」「畑」「公衆用道路」「池沼」「用悪水路」「鉱泉地」「公園」等以外の土地をいいます。
前回は、主な雑種地の例として駐車場や、資材置き場など挙げました。
しかし実際には、上記以外の土地というと、多種多様です。
まず、駐車場や資材置き場などは、整地してあり、道路付けもある程度必要になりますから、比較的宅地に近いです。市街化区域内にあれば、ほとんど宅地並の価格で取引されるでしょう。
市街化調整区域にあった場合は、これも前回書いたように、建物が建たないので、宅地の価格からは乖離することになります。
更に、地方に来ると、市街化・市街化調整の線引きがされていない非線引区域(かつては未線引と言いました)や、都市計画区域外の地域もあります。
非線引区域では、建築基準法の要件(特に道路の接面要件)を満たせば、建物建築が可能ですから、ほとんど市街化区域と同じなので、雑種地の価格も宅地に近いと考えられます。更に都市計画区域外では、建築基準法も適用されず、概ねどこでも建築可能になりますから、法的な規制はもっと緩いと言えます。
しかしこれらの地域は、土地需要も弱く、駐車場・資材置き場などの雑種地の価格は、農地や山林の価格に造成費をプラスした程度にしかなりません。
この他に、現況だけで区分するのが非常に難しい場合が有ります。
例えば
1.登記された地目(公簿地目)が宅地であっても、法令上建物が建たない土地
2.公簿地目は農地だが、耕作しておらず、放置された土地(耕作放棄地)
3.土や鉱物を採掘している(採掘してしまった)土地
1.の場合は、その土地だけでなく、一体利用の可否など周りの利用状況も含めて判断することになります。
2.の場合は、農地法の制限を受けるので、農地となると思われます。
3.の場合は、明らかに雑種地です。課税上もそうなっています。但し、同じ雑種地でも駐車場や資材置き場と同じ価格水準かというと、感覚的に違和感があるのではないでしょうか。
では、資材置き場と一口に言っても、鉄骨が置いてある場合と、建設用の土が置いてある場合と、山から切り出した木材が置いてある場合では、価格に違いがあるでしょうか?
更に、資材置き場については、先ほどのように、元の地目での土地の価格+造成費というわかりやすい価格形成要因が有りますが、元の地目が農地である場合と、山林である場合は価格に違いがあるでしょうか?そして整地したと言っても、地表に砂利が敷いてある場合と、ただの黒土がならしてある場合とでは、当然違うはずです。
このように、雑種地と言っても、千差万別です。
では、次のような土地はどうなんでしょうか?
・家庭菜園
・ビニールハウスが建っている土地
・ビルの中で野菜を栽培している土地
・屋根付きの駐車場
・ソーラーパネルがたくさん設置してある土地(メガソーラー用地)
・ゴルフ場のコース
・遊園地
ここでは答えません。(笑)
そんな話を出前講座でやっていたりします。続きはその時に。

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