不動産鑑定

二世帯住宅って、スペシャル

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住宅の評価というのは、比較的容易です。
その理由は、
1.住宅地の取引事例は、商業地に比べて豊富で、相場感が掴みやすいこと
2.取引に当たって、特殊事情が少なく、事情があっても理由がわかりやすい(推定しやすい)こと
3.建物も使用資材がはっきりしていること
4.なんと言っても自分の得意分野であること
だからです。
その中でも一番簡単なのが建売住宅。その次が大手メーカーの住宅、そしてその次が注文住宅です。
更に注文住宅の中でも、二世帯住宅の評価は難しいのです。
一般住宅というと、通常は単世帯、つまり親子で3~5人くらいで住んでいる家を指します。
これに対して、二世帯住宅というのは、読んで字のごとく、二世帯が一つの家に住んでいるものを指します。
そうすると必然的に家は大きくなります。家の規模が大きくなれば、価格も高くなります。
それだけの価値があるから高いんだ、と言えばそれまでですが、これを売る場合、総額が価格が高くなったら買う人が少なくなるという現象が起こってくるのです。
例えば一般の注文住宅で2,000万円のものを建てたとします。一方、規模が1.5倍の二世帯住宅を建てて、単純に3,000万円かかったとします。
これを中古で売った場合、一般住宅が1,200万円で売れたとしても、二世帯住宅が1,800万円で売れるかというと、そうはいきません。一般住宅を買いたい人の人数より、二世帯住宅を買いたい人の方が遙かに少ないですから、買い手市場の今は、当然ディスカウントを要求されることになります。
更に二世帯住宅が難しいのは、建てる時は注文者の希望通りに設計するため、汎用性がない造りになっていることです。
例えば、見た目は一棟でも中は完全に壁で仕切られていたり、風呂場だけが一緒だったり、風呂・台所・便所と行った水回りを全て共用していたりと、それぞれに違います。
居室にしても、年寄りの部屋を和室にするか、介護のしやすい洋室にするか、考え方や年寄りの状態でも違います。
まさに千差万別。単世帯向けの注文住宅でさえそれぞれ違うのですから、二世帯住宅は輪を掛けて違いが際立ちます。
そして、実際に売る場合には、それを買う人は同じような家族構成で、同じような考え方をしている人、という事になります。まして、一般住宅より高いものを購入する資金力があるわけですから、やはり自分が気に入らないと購入対象にはなりません。どうしても売るためには、安くするしか方法がないことになります。
では、どれくらい安くなるのか?
これはやはり一口では言えません。参考にするのは、周辺の単世帯向けの一般住宅の価格動向や中心的価格帯という事になります。また、どういった間取りでどういった設備が付いているかによっても変わってきてしまいます。
結局二世帯住宅は、造る当初お金がかかっても、中古で売る場合には、一般住宅並よりちょっと上の価格と言うことになってしまいそうです。
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