相続対策

化けた相続財産

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通常、相続財産は、相続が発生した日を基準に評価します。

しかしこれは税法上の話。

現実の遺産分割においては、その評価と異なる相続財産額ということもあるのです。

(この話は、生命保険金がみなし財産という話でもありません)

それは、相続発生の日から、遺産分割協議が始まるまでに、遺産(不動産)の状況が変わってしまった場合です。

一例としては、すぐ近くに大型ショッピングセンターが建設されることになり、農地だったところが駐車場として借り上げられることになり、評価も上がり、地代が年間二百数十万円も入るようになってしまった、というケースです。

当初は、自宅(農家)と農地くらいしか財産が無く、現預金以外は跡を継いだ長男に全て相続してもらって良い、と言っていた兄弟が、ショッピングセンターの話が持ち上がってから豹変してしまいました。

相続税の申告は必要なかったものの、遺産分割のための財産評価はやり直し。相続財産の割り振りについても、振出しです。

農地で評価されていたところが、雑種地としての評価に変わり、数十倍の価値の増加があったのです。さらに農地であれば、一生懸命働いても、補助金がなければほとんど収入がないような状態のところだったのに、駐車場になったおかげで不労所得が入ってくるようになったわけですから、その土地がほしいというものも出てきました。

年間二百数十万円の収入は、10年なら二千数百万円になります。しかし、要求する方は、そのことには一言も触れず、あくまでも全体の評価と法定相続分で話を進めようとします。

当然、我々のように間に入る専門家が、その点を指摘して、お互いが承知できるような提案をするのですが、全員が満足・納得ということはまずありません。

不動産はこのように化けることがあるので、要注意です。

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