不動産鑑定

土砂災害警戒区域の指定は地価が下がるか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

先頃の長雨では、広島市安佐南区が甚大な被害を受けました。被災者の皆様にはお見舞いを申し上げます。

この事件で一気に有名になったのが「土砂災害防止法」という法律ですね。法律の細かい話は下記のリンクから見て頂くとして、問題は被災した地域が土砂災害警戒区域に指定されていなかったからではないか、と報道されています。

行政からすると、「土砂災害警戒区域に指定すると、土地の価値が下がるという住民の反対が強かったから、なかなか指定できなかった」という話をしています。

さて、実際に価値は下がるのでしょうか?

土砂災害防止法では「土砂災害警戒区域(通称イエローゾーン)」と「土砂災害特別警戒区域(通称レッドゾーン)」を定めることになっています。まずこの言葉の印象が良くないですね。

気象情報だと、「注意報」が発令され、危険が迫ると「警報」が発令されます。

これを当てはめると、イエローゾーンは「注意報」、レッドゾーンは「警報」だと言えます。

「注意報」レベルだと、発令されても気にしない人がほとんどではないでしょうか?その「注意報」=イエローゾーンが「警戒区域」というちょっと怖い名称になっているので、過敏に反応するようになってしまうのではないかと感じます。法令を再度見てみると、イエローゾーンについては、市町村が情報伝達、警戒避難体制等の整備をする地域であり、逆に言うとそれだけです。

 

結論を言うと、イエローゾーンについては、地価下落は無いと考えます。

理由は、そもそも土砂災害警戒区域に指定されるような地域は、もともとが急傾斜地の近くであったり、山間部の地域であり、既にそれに応じた価格形成がされているからです。つまり、そういったリスクも含んだ価格であるという事です。強いて挙げれば、指定された事による心理的な要因という事になりますが、心理的な部分は人様々ですので、一概に影響があるとは言えません。

実際に取引価格を見ていても、影響は顕在化していないと判断されます。

土砂災害防止法についてはこちら

土砂災害防止法(国土交通省へのリンク)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

広告