不動産鑑定

来た道は戻らない

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「来た道は戻らない」というと、ちょっとハードボイルドっぽくて格好いいですが、自分はよくやってます。
調査に行くときに、行きはバイパスや有料道路などを使って時間通りに到着し、帰りは旧道、一般道を通ってみる、ということです。
これは、不動産鑑定をするために、いろいろな情報を普段から集めておくことに他なりません。
通ってみたら「おや、これって前と違うよね」という発見があるからです。
まず交通の状態。これは行きも帰りもそうですが、どういう季節のどういう時間帯にどのくらいの台数でどういう車が走っているか、と言うところを見ています。
具体的に言うと、「この先に観光地があるので、行楽時期は自家用車や観光バスが多いのだけど、バスは以前より減って、自家用車が増えたなぁ。」とか、「こっちには工業団地があるけどトラックの量も減ったし、通勤時の渋滞も緩和されたな。」とかです。
そしてその理由を考えるのです。
この例で観光地の場合、考えられるのは高速道路休日千円効果です。高速代が安くなり、バスで来るより自家用車で来た方が安上がりになった為だと思われます。そして工業団地の場合は、操業短縮により出荷が減少し、従業員の出勤も少なくなったと思われます。
そして、行き帰りで違う道を通る最大の理由は、地域の変化を見ていくためです。
地方ですと、バイパスができると、沿道に郊外型の小売店やショッピングセンターができたりします。どの辺りにどんな店舗が出てきたのかをチェックして、場合によっては店に入って品揃えを見たりします。「しまむら」「ユニクロ」なんかは全国どこでもほとんど一緒ですが、スーパーは地域性が出ていておもしろいですよ。
ここまでは、鑑定士じゃなくても興味があってお出かけする人は多いんじゃないでしょうか。
自分の場合は、休みの日にかみさんを連れて行って、品揃えや値段についての意見を聞いたりもします。大きなショッピングセンターにも入りますが、イオンなんかだと、ジャスコの他に入っているテナントはほとんど一緒なので、品揃えは見ません。そこで見るのは車のナンバーです。と言っても数字を見る訳じゃなくて、どこから来ているか知りたいのです。地元だけなのか、県内一円なのか、都内近郊までもが商圏なのか見ています。
一方、旧道の場合。もともと旧街道だったりして、昔からの商店や、地元スーパーがあったりします。バイパスができて、上記のような路線商業地ができてしまうと、どうしても衰退傾向になってしまいますが、その中でも、シャッターが締まっていく一方の地域もあれば、店舗が入れ替わったりしてなんとかやっている地域もあります。後者の場合、バイパスが車線が複数で、通過速度が高いのに対して、旧道は信号が多くて車の速度が比較的ゆっくりですし、また背後人口(店舗の裏にたくさん人が住んでいる)が多いため、商業地として保てると言うことがあります。
こういった地域の動向は長い時間をかけて観察していないと、なかなかわかりません。ですから、時々はこうした裏道も見て回ることが必要なんですよ。
まあ、鑑定評価書には書かないですけど、どの店が客が入っているとか、裏通りのこんな店が美味しいとかは、実際に歩いていないとわからないものです。
どうです?不動産鑑定って、結構楽しい作業だと思いません?
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