不動産鑑定

相続財産評価額は半分以下にできる?

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相続税法が変わって、庶民にも相続税がかかるようになると言われていますが、政治の都合によりなかなか法案が通過しません。しかし、税収不足が声高に言われている今、法案が通るのも時間の問題でしょう。

 

相続税は、一度に大きな金額の税金がかかってきますから、これをできるだけ安くしたいと思うのが普通の人の感覚です。そのために、税理士・会計士やら、コンサルタントやらが、相続時の節税対策のアドバイスを看板に掲げ、商売をしているのが少なくありません。

 

「相続税対策」なんて難しそうですが、種を明かしてしまうと、生命保険と不動産がキーになります。会社経営者の場合は、自分の会社の株式もそうですが、いわゆる自社株の評価は会社の資産の評価ですから、不動産も絡んできます。

 

さて、表題の答えを言ってしまうと、完全に半分にするのは不可能です。なぜなら、現金預金、上場株式などは、相続が発生した時点で確定してしまいますから、事前に手を打つことはできないからです。現預金を持っていなければ、日常生活を送ることはできませんし、株式も優良なものはそれなりの評価額になりますから。それとここでは、生命保険の話は専門外なので置いておくことにします。
しかし、半分に近い金額にするのは、場合によっては可能性が有ります。これは、資産の大半を占める不動産の評価額が半分以下になれば良いわけです。
そんなことができるのでしょうか?

 

これは、評価基本通達において、「広大地」の評価が認められているので、それを使えば評価額が財産評価基準で計算したものよりも半分以下になります。
農地や広い遊休地を相続した場合は、宅地比準という評価方法を使うことになりますが、ほとんど路線価でもろに課税されることになります。しかし、広大地の要件を満たした土地については、評価額が安くなります。
広大地については、国税庁が定めた評価基準があるため、これに則って評価をすると、相当に安い価格が出てきます。しかしこれは、簡易的な方法で、面積に係数を掛けるだけなので、同じ面積の土地は、全て同じ評価額になります。
しかし、土地というのは、一つ一つが違います。その違いというのは、形状であったり、高低差であったり、法令上の制限であったり、いろいろなものがあります。ですから、その土地の個別的な要因を見ている鑑定評価をすることによって、さらに安くなることがあるのです。

 

広大な土地のことを、不動産鑑定では「面大地」と呼んでいます。ここでいう「広大地」は税法上の話なので、意味が違ってきますが、評価の手法としては、同様のものを適用します。
住宅分譲地の素地価格を出す手法で評価するのです。
評価はあくまでも想定となりますが、算定される価格は、実際に分譲業者が買い取る価格と理論的には一致します。従って、それが市場で取引されるであろう「時価」であり、財産評価基準で評価した価格の半分以下、地方の場合は1/3ということが少なくありません。

ですから、広大地について鑑定評価を使えば相続財産の評価額が下がる可能性は高いのです。場合によっては数千万円も・・・。
その分、不動産鑑定士としても、税務当局にしっかり説明できるような内容の評価書を造らなければなりません。「簡単な評価でお願いします」と言われても、それは難しいです。

 

相続税で頭を悩ませている方、そして税理士さん、不動産鑑定士に相談してみてください。

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